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Ryoten Ogata

Esquisse "Between everywhere" 01

通常価格 ¥99,000 JPY
通常価格 セール価格 ¥99,000 JPY
セール 売り切れ
税込み。

297x420mm

Drawing on paper, acrylic frame

 

 

パフォーミング作品"Between everywhere"の為のエスキース。ドローンの空撮写真から特に波が強い部分のみを描き出し、「水流」や「水圧」を可視化した。

また、岩などの障害物に水流がどの様な干渉を受け展開していくのかを描くことによって、流体力学的な海の理に迫っていく。

 

エスキースと、公開制作時に実際に使用した砂を小瓶に入れてお届けします。

 

 

"Between everywhere"



粒子の移動と拡散は、私達の内で、外で、そしてその間で、毎秒起こり続けている。地球の7割を覆う巨大な海も、気の遠くなるスケールではあるが、移動し続ける水分子の集合体なのだ。

海においては、海水を風や大地が押し出す事で波が発生しているが、ここでは水分子に見立てた粒子を身体によって操作し、外力の干渉による波紋の展開をシミュレーションしていく。移動/拡散した 粒子は、一時的にその場に引き止められてはいるが、キャンバスに描かれた絵具やインクの様に、支持体に完全に固定されているわけではない。その不完全な固定が揺らぎとなり、前後に伸びるイメージの残像と余韻を見せる。

そうして鏡面に描かれた紋様は、「海及び自然世界が描き出す波紋」であると同時に、「身体運動の痕跡」でもある。意識は水の流れを忠実に描こうとするが、それを出力するメディアが身体である以上、そこには必ず身体性によるイメージとの不一致、エラーが生じる。現れた紋様は、その揺らぎによって引力を強め、私達に様々なイメージを見せる。

可変的で流動的な物事を私達は「曖昧」と形容するが、世界の捉え方を変えると、それらは実体を持ってそこに存在する。

この実験的なドローイングは、私達と外世界の間に起こり得るあらゆる現象にリンクする。